雪国歳時記前菜12ヶ月
1月の床飾りはお客様の
昇運を御祈念して日の出や蓬莱山などの
おめでたい軸をおかけいたしております。
鈴木松年 「旭日老松図」
木庵禅師 「開花万国の春」下
2月
12月
1月
田舎家の雪囲い
雪輪カラスミ 山茶花百合根
海老の蓑虫揚げ 松かさくわい
揚げぎんなん
氷頭なます黄身クリームかけなど
毎年12月のはじめ 庭の木々を積雪から守るため 庭師さんが木々を縄で吊ったり囲いをいたします。そんな雪国の初冬の風物を映してみました。雪のない所にお住まいの人にはなんだ?これは
とおもわれるかもしれません。
年初めの前菜は高脚付の朱盆に
羽子板や鯛、俵など小さな器を
お飾りして
黒豆 数の子などお正月の
お料理を盛り込みます。
鯛の身をきずしにしてサーモンなど
を巻いたものは蓬莱巻きといわれ
古来、おめでたいお料理です。
ちしゃとうは新潟にはないので
京都の八百屋さんから
送ってもらいます。
その他 海老の黄卵寿司 日の出卵
などが入っています。
2月 春は名のみ 新潟は雪の日が多くとても寒い日々が続きます。
それでもお料理は少しづつ春を感じさせるものへ変わります。
お福さんの珍味入れや小さな枡に豆
いわしのおから寿司・海老の鬼殻焼・恵方巻きなど節分にちなんだお料理を盛ります
節分当日は オカメのお面をかぶり お食事されるお客様のご健勝を祈念して
ささやかな豆まきをさせていただいております。
、節分の頃
鱈の白子豆腐
冬の弓月の
名物料理のひとつです。
寒鰤の味噌漬けや帆立など冬の日本海の幸がおいしくなりました。山で採った朴葉を
敷いた焙烙焼きでお出しいたしました。
渡辺 白民 筆
雪山山水画賛
江戸時代後期 地元阿賀野市と新発田周辺で活躍した絵師
弓月ではご夕食のスタートに先付・前采として7種〜9種ほどの小さなお料理をお出しいたします。
これらはお料理の途中で出せれる場合、「八寸」と呼ばれ茶懐石の形式からきたものです。
ここでは茶を基調としながら 形式にとらわれずに、様々な器や調理法を使い 季節やそれにまつわる
行事を映した趣向を取り入れています。色とりどりのプチキューイジンヌのなかには
時期の新潟の珍味・佳肴をお楽しみいただけるよう心がけています。
あんこう肝の淡雪寄せ 北越後名産のじもぐりまめ たたみ白魚
新潟銘菓 雲かくれ 地元銘菓 白鳥の卵 真鱈子の醤油漬け など
にヒントをえて造りました。